公示日以降、ブログの更新が禁止されていると解釈されているようです。だいぶん昔に、公選法の注釈でも確認しましたが、一応裁判例もあるようです。
従って、基本的に12月4日午前0時以降のブログの更新・ツイッター・フェイスブックの更新はしません。

選挙期間中にインターネットの記事の投稿をすることが合法か否かという論点について、私自身は全く異なる意見を持っています。正直、法律の専門家として、現行法の規定上でも、選挙期間中のブログの更新などは禁止されていないと解釈しています。断固戦って行くことも可能だろうと思いますが、如何せん、闘うべきところは他にあります。二方面作戦というのはうまくいかないというのが、古来の戦争史から見ても明らかです。その為、本来の戦いに注力すべく、ブログ・ツイッター・フェイスブックの更新は行いません。
精一杯本来の戦いを頑張ってまいります。

以下に私の考えを簡単に書いておきます。

公選法142条、143条は法定外文書の頒布・掲示の禁止が定められ、146条でこれらの禁止を免れる為の文書図画の頒布・掲示禁止が定められています。インターネットで書いた記事が、この文書図画に該当するか、という問題です。

まず、平成11年に、旧自治省の行政解釈において、インターネットの投稿が禁止される文書図画に該当するとされた訳です。しかし、そもそも行政解釈は国の法律最終解釈ではないので、裁判所の解釈が待たれるところでした。これにつき、東京高裁かどこかの裁判例で行政解釈が追認されているようです(ちなみに最高裁判決でない限り、国家の最終解釈ではない)。

しかし、そもそも、公選法は行政刑罰法規であるので、明確性の原則が妥当すると思います。刑事法の原則として、明確性の原則というものがあり、禁止されるべき行為が明確になっていないとならないという原則があります。禁止されるべき行為が明確でないと、萎縮効果が発生するので、国民の表現の自由などの自由権を不当に害する恐れがあるからです。この原則に反すると基本的に違憲ということになります。公選法は、インターネットによる記事の投稿など想定されていない時代に作られた法律であるので、当然にこれらのネット文書を想定していない規定になっています。インターネットによる記事投稿がこれに含まれるのか否かが全く解らない法文であり、明確性の原則に反するのでインターネットの記事投稿に本条の規定を適用して処罰することは適用違憲とされるべきだろうと思っています。故に、選挙期間中にネット文書を更新しても、基本的にこれらの条文が適用されない(有罪にはならない)と考えています。

技術革新が起きて、当時の法文が予定していないような、「倫理的に悪いように見えること」が発生した場合には、この技術革新による新しい「倫理的に悪いように見えること」を新たに法律上禁止しない限りは合法だと考えるべきだと思います。それが国家からの自由を真に重視する自由主義的な考え方であり、この技術革新による新しい「倫理的に悪いように見えること」を従来の条文の解釈で禁止されていると考えることは、役所の裁量による法解釈の権限を大きくする国家中心の考え方だと思います。私は後者の考え方は全く現代という時代には全く則さないと思います。

ちょっと異なる例ですが、マジックマッシュルームが法的に禁止される前後の混乱や、パチンコ通達課税事件、電気窃盗の判例に似ているような気がします。

平成11年の行政解釈は、選挙期間中のホームページの更新について不安に思った新党さきがけが問い合わせたものに対する回答です。役所というのは、自分の権限を拡大したいし、責任を取らないような保守的な解釈をする人々の集合体なので、そりゃ保守的に答えます。これに政治家も裁判所も振り回されている現状はどうにかした方がいいと思っています。